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何のために働くのだろう?

働くことで人は幸せを感じることができる

Kaido!project

長時間労働やブラック企業、高い離職率などの社会問題から、ワークライフバランスなどと いった新しい働き方に関わるものまで、労働にまつわるあらゆるワードが世間に溢れるよう になりました。 きっと今も多くの人たちが、「働く」ことについて悩み、思いをめぐらせていることでしょう。 その中でも、「何のために働くのだろう」と働くこと自体に希望をもてずにいる人たちも少な くないように思います。

 

 

こんな現代にありながら、社員みんなの働く幸せのために、やりがいや雇用について考えて いる企業もあります。そのひとつが、日本理化学工業です。会長の大山泰弘氏は、全国の企 業経営者のあるべき姿として表彰される渋沢栄一賞を受賞したこともあります。50 年以上前から障害のある人の雇用を始め、現在では7割もの社員が知的障害者の人たちという、とて も珍しい企業です。

障害者の雇用は、近年の様々なサポートによって少しずつ増えてきましたが、法定雇用率(政府によって決められた企業ごとに雇用すべき障害者の割合)をクリアすることは企業側にとっ てまだまだハードルが高く、理解度も進んでいるとは言えません。

それでも日本理化学工業が、障害のある人たちの雇用を続ける努力をしてきたのには理由があります。

会長が禅寺の住職から聞いた、

「人の幸福とは、①人に愛されること、 ②人にほめられること、 ③人の役に立つこと、 ④人に必要とされることである」 という言葉からの気づきでした。 このうち3つは「働く」ことで得ることができるはず。(もしくは4つ全てをも) 健常者・障害者にかかわらず「働く幸せ」というものがあるのではないか。 そして、大山さんは、だれもが必要とされ役に立って働ける社会を「皆働社会」として、そ の実現を目指し、一企業にとどまらずにこの考えを広める活動をしてきました。

 

大山さんの「働くことが幸せということを前提にしたら、世の中はもっと良くなる」という想いには、

たくさんの人が共感を覚えています。

 

この「皆働社会」に由来して、働く幸せについて、障害のある人たちや様々な人たちの「働く」 について考える機会を、アートを通して広めていくプロジェクトがKAIDO!project です。 日本理化学工業の商品である画材「キットパス」を使ったイベントには、これまでも多くのアー ティストが関わってきました。 また、様々なワークショップによって年齢・性別・仕事・障害などの区別を超えたたくさん の人たちが絵を描く楽しさを共有してきています。 キットパスを使ってみて、そのキットパスを作る会社で働く人たちのことを知って、 自分も障害のある人たちもだれでもが、同じように幸せを感じることができるかもしれない という希望に一歩近づけたらと思います。

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